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1-1 世界中のサーバーを借りる

Plan: なし費用: 0円Wrangler 4.126.0公式ドキュメント取得日 2026-08-26
お客さんと本社の間に並ぶ受付窓口
お客さんは本社へ向かう前に、近くの受付窓口を利用できます。

大きなお店へ行くと、最初に受付で用件を聞かれます。受付で答えられることなら、奥の担当者を呼ばずに済みます。

いま読んでいるこのサイト(Cloudflare Lab)でも、読む人とページの置き場の間に受付が必要でした。でも「Cloudflare に置く」という言葉だけでは、受付と本社のどちらに置くのかが分かりません。

そこで、お客さん、受付窓口、本社の三つに分けます。この並びが見えれば、後の設定も「どこを変える話か」で整理できます。

Learning goals

この節でできるようになること

  • お客さん・受付窓口・本社の位置を自分の言葉で説明できる
  • 世界中の窓口から近い場所が応対する理由を説明できる
  • 同じ番号で近い窓口につながる仕組みを説明できる
  • 本社の前に置く方法と窓口側で作る方法を比べられる

1. お店には受付がある(利用者・Cloudflare・Origin server)

Section titled “1. お店には受付がある(利用者・Cloudflare・Origin server)”

たとえるなら、サイトを見る人はお客さんです。ページやデータを元から持つ場所が本社で、その手前で用件を聞く場所が受付窓口(Cloudflare のネットワーク)です。

Cloudflare では、この元の置き場を Origin server(オリジンサーバー) と呼びます。Cloudflare の受付は、お客さんからの通信を先に受けます。

実物では、ブラウザがお客さんに当たります。既存の Web サーバーが本社に当たり、Cloudflare はその間で返事を作るか、本社へ取り次ぎます。

受付で返事が完成すれば、本社へ毎回連絡する必要はありません。反対に、本社にしかない品なら、受付が用件を取り次ぎます。この区別が、問題の場所を探す手がかりになります。

客が来るカウンターと奥にある本社
受付窓口はお客さんと本社の間に立ちます。

図の見方は左から右です。お客さんの用件は、いきなり本社へは行かず、まず受付が受け取ります。

つまり、Cloudflare の位置を知るには、先にお客さんと本社を分けます。

2. 窓口は世界中にある(グローバルネットワークとデータセンター)

Section titled “2. 窓口は世界中にある(グローバルネットワークとデータセンター)”

一店舗だけの受付では、遠くのお客さんほど移動が大変です。全国に同じ受付があれば、お客さんは近い場所で用件を伝えられます。

これを Cloudflare では グローバルネットワーク と呼びます。受付窓口のある一つ一つの建物は、データセンター と呼ばれます。

実物では、通信は Cloudflare のネットワークへ入り、到達できる拠点で処理されます。利用者に近い側は Edge(エッジ=窓口側) とも呼ばれます。

地球の各地に散らばる小さな受付窓口
世界各地の窓口から、お客さんに近い場所が応対します。

図に並ぶ各地の受付は、別々の会社ではありません。同じ Cloudflare のネットワークとして働きます。

つまり、Cloudflare は特定の一台ではなく、各地に広がる受付網です。

3. どの窓口も同じ番号(Anycast)

Section titled “3. どの窓口も同じ番号(Anycast)”

窓口ごとに電話番号が違うと、お客さんは現在地に合わせて調べ直す必要があります。同じ番号で近い窓口につながれば、その手間がありません。

これを Cloudflare では Anycast(エニーキャスト) と呼びます。同じ接続先を複数の場所から案内し、ネットワークが到達先を選ぶ仕組みです。

実物では、Cloudflare を通す設定の名前に対して、Cloudflare の接続先が案内されます。お客さん側は、窓口の場所を一つずつ選びません。

同じ電話番号を持つ三つの受付窓口
同じ番号に連絡しても、近い受付窓口につながります。

三つの電話機は同じ番号です。光っている一つが、今回のお客さんへ応対する窓口を表します。

つまり、同じ入口を使いながら、各地の受付網へつながります。

4. 前に受付を置くか、受付を店にするか(Built with / Built on Cloudflare)

Section titled “4. 前に受付を置くか、受付を店にするか(Built with / Built on Cloudflare)”

既に本社がある店なら、その前に受付を足せます。新しい店なら、受付の建物に売り場まで用意し、本社を別に持たない作り方もできます。

Cloudflare の公式資料では、前者を Built with Cloudflare(既にあるアプリケーションに Cloudflare を足す。窓口が本社の手前に入る)、後者を Built on Cloudflare(Cloudflare の上に作る。Cloudflare 自身が本社=Origin server になる)と呼び分けています。似た言葉ですが、「with(一緒に)」は本社が別にある形、「on(上に)」は本社そのものが Cloudflare になる形です。いま読んでいる Cloudflare Lab は後者の Built on です。

本社の前に受付を置く

既存の本社は残します。受付が守りや速さを加え、必要な用件を本社へ取り次ぎます。

受付の建物を店にする

Workers や保存場所を組み合わせ、Cloudflare 側を店の主な置き場にします。
本社前の窓口と窓口だけで営む店
本社の前に窓口を置く方法と、窓口側だけで店を営む方法があります。

上段では本社が残り、下段では受付の建物がお店そのものです。どちらもお客さんから見た入口は Cloudflare 側にあります。

つまり、「Cloudflare を使う」だけでは、二つの作り方を区別できません。

ここまでの内容が、いま読んでいる Cloudflare Lab でどう使われているかを見ます。

たとえるなら、Cloudflare Lab は受付側にパンフレット棚と対応マニュアルを置いた店です。本社へ電話しなくても、窓口側でページを渡せます。

Cloudflare の言葉では、Cloudflare Lab は Workers と Static Assets で作られています。ダッシュボードでは次の経路で店を確認できます。

ここからは正式な名前で確認します。

利用者、Cloudflare Network、Origin の位置関係利用者Browser / AppCloudflare Networkリクエストと Origin の間Origin serverもともとの置き場

上から利用者、Cloudflare Network、Origin server の順です。Cloudflare Lab は中央の Cloudflare 側で返事を作るため、通常の表示では下の本社へ進みません。

第2章の実測では、cf-ray の末尾が KIX でした。これは「関西の建物が対応した印」として観察した値です。

同じ URL を別の場所や時刻から開けば、別の建物が応対することもあります。KIX は店の住所ではなく、今回の返事を扱った場所の印です。特定の建物へ固定されたとは考えません。

つまり、Cloudflare Lab の主な置き場は、Cloudflare の受付窓口側です。

  • Cloudflare は、お客さんと本社の間にある受付窓口です。
  • 世界中の窓口が同じ入口を使い、届いた場所で応対します。
  • 本社の前に置く方法と、受付側で店を作る方法があります。

この節で出てきた言葉を、つながりの順に並べると次のようになります。

図のラベル: お客さん ブラウザ / 受付窓口 Cloudflare のネットワーク / どの窓口も同じ番号 Anycast / 本社 Origin server / 前に置く Built with Cloudflare / 上に建てる Built on Cloudflare

次の節では、お客さんが名前を調べてから返事を受け取るまでを追います。

この節のチェック

問 1受付窓口の奥にある「本社」に当たるものを、Cloudflare では何と呼びますか?

問 2「既にあるサイトの手前に Cloudflare を足す」使い方を、公式は何と呼びますか?

問 3どの窓口に電話しても同じ番号で、一番近い窓口につながる仕組みを何と呼びますか?

問 4このサイト(Workers + Static Assets で作った)は、公式の分け方ではどちらですか?

問 5「Cloudflare を借りる」とは、何を借りることですか?

最終更新日: