5-3 棚の決まり書(Cache Rules と purge)

「HTML も棚に置きたい」「この写しは 1 日置いておきたい」のように、既定と違う扱いをしたいときは、窓口に決まり書を貼ります。
いま読んでいるこのサイト(Cloudflare Lab)で決まり書を貼るには、自分の店名の電話帳(zone)が要ります。電話帳は 2026-08-27 にできたので、この節は公式の項目を先に整理し、決まり書を貼った後に実測を追記します。
ここでは、決まり書でできること、書き方、上限、写しの捨て方の順に見ます。
Learning goals
この節でできるようになること
- Cache Rules で決められる 3 つのことを言える
- Edge TTL と Browser TTL の選択肢を読める
- Free plan の上限を言える
- purge の種類と推奨を説明できる
1. 決まり書でできること
Section titled “1. 決まり書でできること”決まり書には「何を棚に置くか」「どれだけ置くか」「どこに置くか」を書きます。
Cloudflare では、この決まり書を Cache Rules と呼びます。公式は、cache の対象(eligible)、期間、置き場所、他の Rules との関係を制御でき、ダッシュボード・API・Terraform から作れると書いています。
実物では、決まり書は「条件(どの要求に)」と「設定(どうするか)」の組です。条件に合った要求だけに設定が効きます。決まり書が効くのは、DNS レコードが proxied(第 3 章のオレンジ雲)の店名だけです。

決まり書の左に条件、右に設定が書いてあります。条件に合う品だけが右の扱いになります。
つまり、Cache Rules は「この条件の品は、こう扱う」を書いた決まり書です。
2. 書き方(設定の項目)
Section titled “2. 書き方(設定の項目)”設定の欄には、決まった選択肢があります。
公式の設定項目では、cache の対象は Eligible for cache(棚に置く)か Bypass cache(置かない)。窓口の棚に置く時間 Edge TTL は「Use cache-control header if present, bypass cache if not」「Use cache-control header if present, use default Cloudflare caching behavior if not」「Ignore cache-control header and use this TTL」の 3 択。お客さんの手元に置く時間 Browser TTL は「Bypass cache」「Respect origin」「Override origin」の 3 択です。
実物では、HTML を棚に置きたいなら「Eligible for cache」にして Edge TTL を「Ignore cache-control header and use this TTL」で時間を指定します。本社の付箋(max-age=0)を無視して置く、という意味です。
Edge TTL(窓口の棚)
Browser TTL(お客さんの手元)

窓口の棚に置く時間と、お客さんの手元に置く時間は、別々の砂時計で数えます。
つまり、決まり書では「置くか」「窓口で何分」「手元で何分」を分けて書きます。
決まり書を何枚でも貼れるわけではありません。
公式は、Cache Rules の上限を Free 10・Pro 25・Business 50・Enterprise 300 と書いています。Cloudflare Lab は Free plan なので 10 本までです。
実物では、10 本あれば「HTML を置く」「この通路の品は置かない」程度の決まりは十分に書けます。

Free の掲示板には決まり書を 10 枚まで貼れます。増やしたければプランを上げます。
つまり、Free では決まり書は 10 本です。
4. 写しを捨てる
Section titled “4. 写しを捨てる”棚の写しが古くなったのに期限が来ていないときは、その写しを手で捨てて、本社から取り寄せます。
Cloudflare では、これを purge と呼びます。公式は、単一 URL・ホスト名・cache tag・prefix・全部、などの捨て方があり、単一ファイルの purge(URL 指定)が推奨だと書いています。捨てた結果は Instant Purge で即座に反映されます。
実物では、Free plan の purge 要求は毎分 5 回までです。全部捨てる「Purge Everything」は簡単ですが、棚が空になって一時的に全部 MISS になるので、URL 指定を先に考えます。

棚から特定の写しだけを捨てるのが URL 指定、棚ごと空にするのが Purge Everything です。
つまり、捨てるときは URL 指定が基本で、全部捨てるのは最後の手段です。
Cloudflare Lab での使われ方
Section titled “Cloudflare Lab での使われ方”ここで紹介した決まり書が、いま読んでいる Cloudflare Lab でどう使われるかを見ます。
Cloudflare Lab は、自分の店名の電話帳ができたので、次に決まり書を 1 本書く予定です。候補は「HTML を Eligible for cache にし、Edge TTL を短い時間で指定する」で、その前後で 5-2 の札が MISS から HIT に変わるかを実測します。deploy のたびに古い HTML が棚に残らないよう、purge(URL 指定)を組み合わせます。実測値は決まり書を貼った後に追記します。
つまずきやすいところ
Section titled “つまずきやすいところ”この節のまとめ
Section titled “この節のまとめ”- Cache Rules は「この条件の品は、こう扱う」の決まり書で、ダッシュボード・API・Terraform から書けます。
- Edge TTL と Browser TTL は別々に、3 択ずつで決めます。
- Free は 10 本まで。写しを捨てるのは URL 指定の purge が推奨です。
この節で出てきた言葉を、つながりの順に並べると次のようになります。
図のラベル: 棚の決まり書 Cache Rules / 条件 どの要求に / 設定 Eligible / Bypass / 窓口の棚の時間 Edge TTL / お客さんの手元の時間 Browser TTL / Free は 10 本まで / 写しを捨てる purge(URL 指定が推奨)
次の節では、速くなったかを数字で確かめます。
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