コンテンツにスキップ

20-1 裏口からの専用通路(Tunnel とは)

Plan: Free費用: 0円Wrangler 4.126.0公式ドキュメント取得日 2026-08-27
Cloudflare Tunnel は、表の扉を開けずに店と Cloudflare をつなぐ裏口の専用通路です。

第 19 章までに扱ってきたものは、すべて Cloudflare の中にありました。だから外から誰でもたどり着けます。

困るのは、見せたいものが手元のパソコンの中にある場合です。手元の機械は家の回線の内側にあり、外から名前を引いてもたどり着けません。昔ながらのやり方は、家の入口の扉(ポート)を開けて、外の人が入ってこられるようにすることでした。

いま読んでいるこのサイト(Cloudflare Lab)でも、公開前の画面を外の端末から確かめたい場面があります。扉を開けずに見せる方法が要ります。ここでは、扉を開けない考え方、通路の両端、通せるもの、入る人を確かめる仕組みの順に見ます。

Learning goals

この節でできるようになること

  • 扉(ポート)を開けずに外から届く仕組みを説明できる
  • 通路の両端が何と何かを言える
  • 通路に通せるものを 3 つ挙げられる
  • 通路を作っただけでは足りない理由を説明できる

外から人に来てもらうには、表の扉の鍵を開けて待つのが普通です。けれども鍵を開けて待つ限り、誰が来ても扉は開きます。

Cloudflare では、この困りごとを Cloudflare Tunnel(クラウドフレア・トンネル)で解きます。公式は、外から引ける IP アドレスを持たなくても、手元の資源を Cloudflare へ安全につなげる方法だと説明しています。外から来てもらうのではなく、手元で動く軽いプログラムが Cloudflare のネットワークへ outbound-only(出ていく向きだけ)のつながりを作ります。

一度つながれば、通信はその通路の中を両方向に流れます。公式は、ほとんどの firewall(通信の関所)が出ていく通信を既定で通すため、入ってくる通信をすべて止めたままにできる、と説明しています。

外から扉を開けさせず、内側から外へ出ていく形でつなぎます。

表の扉は閉じたままで、線は内側から外へ向かって出ています。

つまり、通路は「外から開けてもらう」のではなく「内側から出ていく」形でつながります。

通路には入口と出口があります。入口で待つ係と、出口で受ける窓口の両方がそろって初めて通れます。

Cloudflare では、入口で待つ側を cloudflared(クラウドフレアード)と呼びます。手元で動く軽い常駐プログラムです。出口側は Cloudflare のグローバルネットワーク、つまり第 1 章の受付カウンター網です。

公式は、通路そのものが UUID(重複しない長い番号)で識別される永続的なもので、手元と Cloudflare を結ぶ論理的な線だと説明しています。同じ通路の中では必要なだけ cloudflared を走らせられ、その 1 つ 1 つを connector(つなぎ手)と呼びます。各 connector は、最も近い Cloudflare の data center へ通信を送ります。

通路の両端は、手元の案内係と Cloudflare のネットワークです。

左が手元の案内係、右が受付カウンター網で、間の 1 本の線が通路です。

つまり、通路は番号で管理され、両端は手元の cloudflared と Cloudflare のネットワークです。

通路を掘ったら、次に気になるのは「そこに何を通せるのか」です。

公式は、Cloudflare Tunnel が HTTP の Web サーバー、SSH(遠くから機械を操作する仕組み)のサーバー、リモートデスクトップ、そのほかの protocol を安全に Cloudflare へつなげる、と説明しています。

通路には Web の通信のほか、SSH やリモートデスクトップも通せます。

通路の中を、Web の画面・遠隔操作・画面共有の 3 種類が並んで通っています。

つまり、通せるのは Web の通信だけではありません。

4. 通しただけでは誰でも入れます

Section titled “4. 通しただけでは誰でも入れます”

通路の出口に看板を出すと、その名前を知っている人は誰でも来られます。関係者だけに見せたいなら、出口に警備員を立てる必要があります。

Cloudflare では、その警備員が第 9 章の Access です。公式の手順にも、通路にホスト名を割り当てるとインターネット上の誰もがその名前でたどり着けるようになり、特定の人だけを許可したり止めたりするには Access の application(守る対象の登録)を作る、と書かれています。

通路は「届くようにするもの」、Access は「入る人を確かめるもの」です。片方だけでは、公開前の画面が世界中に見えます。

通路を作っただけでは誰でも入れます。絞るには Access を重ねます。

通路の出口に警備員が立ち、入る人を確かめてから先へ通しています。

つまり、外に見せたくないものは、通路に Access を重ねて守ります。

ここで紹介した専用通路が、いま読んでいる Cloudflare Lab でどう使われるかを見ます。

Cloudflare Lab のサイト自体は Cloudflare の中で動いているので、通路は要りません。この章の教材は作者の手元のパソコンです。手元の公開前の画面を、扉を開けないまま外の端末から確かめる使い方を予定しています。実測(通路の名前・つながるまでの時間)は実装後に追記します。

  • Cloudflare Tunnel は、表の扉を開けずに内側から掘る専用通路です。
  • 通路の両端は、手元の cloudflared と Cloudflare のネットワークです。
  • 通路には HTTP・SSH・リモートデスクトップなどを通せます。

この節で出てきた言葉を、つながりの順に並べると次のようになります。

図のラベル: 表の扉を開けたくない / 内側から掘る通路 Cloudflare Tunnel / 手元の案内係 cloudflared / 出ていく向きだけ outbound-only / 受付カウンター網 Cloudflare のネットワーク / 通せるもの HTTP・SSH など / 入る人を確かめる Access

次の節では、通路の入口で待つ案内係(cloudflared)を手元に用意します。

この節のチェック

問 1Cloudflare Tunnel の説明として公式に沿うものはどれですか?

問 2outbound-only の接続とは、どういう向きのつながりですか?

問 3同じ通路の中で走らせる cloudflared のプロセス 1 つ 1 つを、公式は何と呼びますか?

問 4公式が、Cloudflare Tunnel でつなげられると挙げているものはどれですか?

問 5通路にホスト名を割り当てた直後の状態として正しいものはどれですか?

最終更新日: