8-4 店先に開ける(Public Bucket)と、無料の範囲

倉庫(R2)に荷物が入っても、その荷物をお客さんに直接渡せるとはかぎりません。裏の倉庫と、表の店先は別のものだからです。
いま読んでいるこのサイト(Cloudflare Lab)が置きたいのは、ページに載せる図版です。ページから見える形にしなければ意味がありません。ここでは、店先に開ける方法、料金の単位、無料の範囲、大きさの上限の順に見ます。
Learning goals
この節でできるようになること
- 倉庫が既定で公開されていないことを説明できる
- 自分のドメインと r2.dev の違いを言える
- 料金の三つの単位を言える
- 無料の範囲と、荷物 1 つの上限を数字で言える
1. 店先に開ける(Public Bucket)
Section titled “1. 店先に開ける(Public Bucket)”倉庫の中身をお客さんに直接見せるには、店先に開ける手続きが要ります。
Cloudflare では、これを Public Bucket と呼びます。公式は「bucket の中身をインターネットへ直接さらせる機能」だと説明し、既定では bucket は決して公開されず、有効にするには必ず利用者の明示的な許可が要ると書いています。
開け方は二通りです。公式は、自分が持っているドメインを custom domain として割り当てる方法と、Cloudflare が用意する r2.dev の下の住所を使う方法を挙げ、後者は本番以外の用途向けだとしています。
custom domain(自分のドメイン)
r2.dev(試し用の住所)
画面での経路は次のとおりです。最後に allow と打ち込んで確認する、と公式は説明しています。

自分の看板を掲げた店先と、仮の札を下げた裏口が並んでいます。
つまり、公開は既定で無効で、開けるなら自分のドメインか r2.dev のどちらかです。
2. 料金の単位
Section titled “2. 料金の単位”倉庫の費用は「どれだけ預けているか」と「何回出し入れしたか」で決まります。
公式は、R2 は保存しているデータの総量に加えて、そのデータへの二種類の操作で課金すると説明しています。Class A operations は値段が高く、状態を書き換える傾向のもの、Class B operations は既にある状態を読む傾向のものです。どの storage class でも、外へ出す通信量(egress)の課金はありません。
実物では、荷物を置く操作や一覧の操作が Class A、取り出す操作が Class B です。消す操作は、公式の一覧では無料の操作に挙げられています。

預けた量の目盛りと、書く伝票・読む伝票の二つの束が並んでいます。
つまり、料金は預けた量と、二種類の伝票の枚数で数えます。
3. 無料の範囲
Section titled “3. 無料の範囲”倉庫は毎月、一定の量と枚数までは無料で使えます。
公式の料金表では、毎月無料で使えるのは storage が 10 GB-month、Class A operations が 100 万リクエスト、Class B operations が 1,000 万リクエストです。GB-month は、請求期間(30 日)のあいだの 1 日ごとの最大保存量を平均した単位だと公式は説明しています。
- storage(無料枠)
- 10 GB-month / 月
- Class A(無料枠)
- 100 万 / 月
- Class B(無料枠)
- 1,000 万 / 月
公式は、この無料枠が適用されるのは Standard storage だけで、Infrequent Access の保存には適用されないと注意しています。使用量は次の請求単位まで切り上げられる、とも書かれています。

月ごとに戻る目盛り板に、預けた量と二種類の伝票の枚数が刻まれています。
つまり、無料枠は 10 GB-month・100 万・1,000 万で、毎月戻ります。
4. 大きさの上限
Section titled “4. 大きさの上限”無料の範囲とは別に、「1 つの荷物がどこまで大きくてよいか」という決まりがあります。
公式の制限表では、1 つの bucket に入る量と個数はどちらも無制限で、アカウントあたりの bucket の数は 100 万までです。荷物 1 つの大きさは 5 TiB まで、荷札(key)の長さは 1,024 バイトまでです。
1 回の送信で送れるのは 5 GiB までで、それより大きいものは分けて送ります。同じ荷札への同時の書き込みは 1 秒に 1 回までです。

荷物 1 つの大きさと荷札の長さに、上限の線が引かれています。
つまり、倉庫の容量は無制限で、上限があるのは荷物 1 つと荷札の側です。
Cloudflare Lab での使われ方
Section titled “Cloudflare Lab での使われ方”ここで紹介した数字が、いま読んでいる Cloudflare Lab でどう効くかを見ます。
Cloudflare Lab の図版は 1 枚あたり数百 KB なので、全 22 章ぶんでも 10 GB-month の無料枠に十分収まります。公開は第 3 章で取った自分のドメインを custom domain として使う予定です。実測(合計の保存量と、月の操作回数)は実装後に追記します。
つまずきやすいところ
Section titled “つまずきやすいところ”この節のまとめ
Section titled “この節のまとめ”- 公開は既定で無効で、custom domain か r2.dev のどちらかで開けます。
- 料金は storage と Class A operations と Class B operations で数え、egress は無料です。
- 無料枠は毎月 10 GB-month・100 万・1,000 万、荷物 1 つは 5 TiB までです。
この節で出てきた言葉を、つながりの順に並べると次のようになります。
図のラベル: 既定は非公開 Public Bucket / 自分のドメイン custom domain / 試し用の住所 r2.dev / 料金の単位 storage / Class A / Class B / 毎月の無料枠 10 GB-month・100 万・1,000 万 / 荷物 1 つの上限 5 TiB・key 1,024 バイト
次の章では、関係者だけを通す部屋(Cloudflare Access)を見ます。
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