コンテンツにスキップ

4-4 必ず封をする(Always Use HTTPS・Minimum TLS・HSTS)

Plan: Free費用: 0円Wrangler 4.126.0公式ドキュメント取得日 2026-08-27
はがきで来たお客さんに封筒を渡す窓口
http で来たお客さんを https へ送り直します。

身分証(証明書)がそろっても、お客さんがはがき(http)で来たら、その往復は読まれてしまいます。窓口(Cloudflare)は「この封筒に入れて出し直してください」と案内します。

いま読んでいるこのサイト(Cloudflare Lab)でも、http:// で開かれたら https:// へ送り直したい。この節はそのための三つの設定です。

ここでは、出し直しの案内、古い封筒の断り方、覚えてもらう仕組み、その注意の順に見ます。

Learning goals

この節でできるようになること

  • Always Use HTTPS が何をするかを説明できる
  • Minimum TLS Version の役割を説明できる
  • HSTS が何を防ぎ、なぜ戻しにくいかを説明できる
  • 三つを設定する順番と注意点を言える

1. 封筒で出し直してもらう(Always Use HTTPS)

Section titled “1. 封筒で出し直してもらう(Always Use HTTPS)”

はがきで来たお客さんに、その場で封筒を渡して「これに入れて出し直してください」と案内します。本社(origin server)側に案内係を置く必要はありません。

Cloudflare では、この案内を Always Use HTTPS と呼びます。公式は「すべての subdomain とホストについて、訪問者の http の要求を https へリダイレクトする」と書いています。本社側でリダイレクトを設定する必要はありません。

実物では、encryption mode が Off でないことを確かめてから、Edge Certificates の画面でオンにします。

はがきのお客さんが封筒に入れ直して同じ窓口へ来る
Always Use HTTPS は http を https へ送り直します。

はがきで来たお客さんが、封筒に入れ直して同じ窓口へ出し直しています。案内するのは窓口なので、本社は関係しません。

つまり、Always Use HTTPS は「http で来たら https へ送り直す」設定です。

2. 古い型式の封筒を断る(Minimum TLS Version)

Section titled “2. 古い型式の封筒を断る(Minimum TLS Version)”

封筒にも型式があります。古い型式の封筒は開けやすく、守りになりません。窓口は「この型式以上の封筒だけ受け付けます」と決められます。

Cloudflare では、この決まりを Minimum TLS Version と呼びます。公式は、指定した版以上の TLS に対応する訪問者だけ接続を許す設定で、TLS 1.0・1.1・1.2・1.3 から選べると書いています。Free plan でも使えます。

実物では、Edge Certificates の画面で選びます。古い端末を切り捨てる設定でもあるので、対象のお客さんを考えて決めます。

古い型式の封筒が窓口で断られる
Minimum TLS Version は受け付ける封の型式の下限です。

古い型式の封筒は窓口で断られ、新しい型式だけが通ります。断る境目を自分で決めます。

つまり、Minimum TLS Version は「受け付ける封筒の型式の下限」です。

3. 「この店には必ず封筒で」と覚えてもらう(HSTS)

Section titled “3. 「この店には必ず封筒で」と覚えてもらう(HSTS)”

出し直しの案内は毎回起きます。最初の 1 通だけでも、はがきが途中で読まれたり、偽の窓口へ案内されたりする隙があります。そこで、お客さんに「この店には今後必ず封筒で」と覚えてもらいます。

Cloudflare では、この仕組みを HTTP Strict Transport Security(HSTS) と呼びます。公式は、HSTS は HTTPS のサーバーを downgrade attack(封を外させる攻撃)から守り、ブラウザに http のリンクを https に変え、証明書の警告を無視させない指示を出すと書いています。

実物では、Edge Certificates の画面で Enable HSTS を選び、注意文を読んで同意し、Max Age(覚えている期間)などを設定します。公式の推奨は Max Age を 1〜12 か月です。

お客さんの手帳に「この店は必ず封筒で」と書かれる
HSTS はお客さん側に封付きを覚えさせます。

お客さんが自分の手帳に「この店は必ず封筒で」と書き留めます。次からは、はがきを出そうとしても自分で封筒に入れ直します。

つまり、HSTS は「お客さん側に封筒を覚えてもらう」仕組みです。

覚えてもらった後で窓口が封筒を受け付けなくなると、お客さんは「封筒でしか出せないのに、その封筒が受け付けられない」状態になり、店とやり取りできなくなります。

公式は強く警告しています。HSTS を無効にする前、または Max Age の期間が過ぎる前に HTTPS をやめると、サイトにアクセスできなくなる、と。避けるべき操作として、DNS を proxied から DNS-only へ変える、Cloudflare を一時停止する、nameserver を変える、HTTPS を HTTP へリダイレクトする、SSL を無効にする、が挙げられています。

実物では、順番は「HTTPS が動いている(4-2)→ Always Use HTTPS(4-4 の 1)→ 様子を見て HSTS」です。HSTS は最後に、戻す予定が無いことを確かめてから入れます。

HTTPS → Always Use HTTPS → HSTS の三段の階段
HSTS は最後に、戻さないと決めてから入れます。

三段の階段です。一番上の HSTS に上がると、下に降りるには覚えてもらった期間が過ぎるのを待ちます。

つまり、HSTS は「戻さない」と決めてから入れる設定です。

ここで紹介した三つの設定が、いま読んでいる Cloudflare Lab でどう使われるかを見ます。

Cloudflare Lab は、店名の看板を掛けた後、Always Use HTTPS をオンにし、curl -sI http://<店名>/https:// への送り直し(3xx の応答と location ヘッダ)を返すことを実測します。Minimum TLS Version は TLS 1.2 を候補にし、HSTS は Max Age を短めにして様子を見てから、と段階を分けます。実測値は設定後に追記します。

  • Always Use HTTPS は http を https へ送り直し、本社側の設定は不要です。
  • Minimum TLS Version は受け付ける封筒の型式の下限です。
  • HSTS はお客さん側に封筒を覚えてもらう設定で、戻しにくいので最後に入れます。

この節で出てきた言葉を、つながりの順に並べると次のようになります。

図のラベル: HTTPS が動いている / 封筒で出し直してもらう Always Use HTTPS / 古い封筒を断る Minimum TLS Version / 必ず封筒と覚えてもらう HSTS / 戻しにくい Max Age 1〜12 か月

次の章では、封の次に「速さ」を扱い、窓口の棚(キャッシュ)の決まりを整えます。

この節のチェック

問 1Always Use HTTPS が行うことはどれですか?

問 2Always Use HTTPS を有効にする前に確かめることはどれですか?

問 3Minimum TLS Version で選べる値の組み合わせはどれですか?

問 4HSTS が守るものはどれですか?

問 5HSTS を有効にした後に避けるべき操作はどれですか?

最終更新日: