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17-3 マニュアルから呼ぶ(AI binding)

Plan: Free費用: 0円Wrangler 4.126.0公式ドキュメント取得日 2026-08-27
登録票に内線を書くと、マニュアルから相談役を呼べます。

呼びたい相談役が決まっても、窓口から声が届かなければ意味がありません。窓口とその席をつなぐ内線が要ります。

第 2 章では、鍵や電話帳がスタッフの引き出し(env)に入っていました。相談役への内線も、同じ引き出しに入ります。

いま読んでいるこのサイト(Cloudflare Lab)のマニュアルからも、この内線で相談役を呼ぶことになります。

Learning goals

この節でできるようになること

  • 内線(AI binding)が何をつなぐものかを説明できる
  • 店舗登録票に書く一行の意味を言える
  • 呼ぶときに渡す二つのものを言える
  • 返ってくる紙に何が書かれているかを言える

窓口から相談役へ声をかけるには、あらかじめ内線をつないでおきます。つないでいなければ、席が近くても呼べません。

Cloudflare では、この内線を AI binding と呼びます。公式は、Worker を Workers AI につなぐには AI binding を作る必要があり、binding は Worker が資源とやり取りするための仕組みだと説明しています。

次は、店舗登録票(wrangler.jsonc)の末尾に足す一行です。読めなくても大丈夫です。「この店に AI という名前の内線を引く」という届け出だと思ってください。

{
"ai": {
"binding": "AI"
}
}

これを書くと、公式が説明するとおり、マニュアルの中では env.AI として内線が使えるようになります。

登録票に内線を一行足すと、マニュアルの引き出しに受話器が増えます。

登録票の一行が、引き出しの中の受話器になります。名前は自分で決められます。

つまり、内線は登録票の一行で引きます。

内線がつながったら、受話器を取って用件を伝えます。伝えるのは「誰に」と「何を」の二つです。

公式の例では、env.AI.run に名札と頼みごとを渡しています。次のコードは、文章を作るモデルに質問を一つ投げる例です。読めなくても大丈夫です。

export default {
async fetch(request, env) {
const response = await env.AI.run("@cf/meta/llama-3.1-8b-instruct", {
prompt: "What is the origin of the phrase Hello, World",
});
return new Response(JSON.stringify(response));
},
};

一つ目の "@cf/meta/llama-3.1-8b-instruct" が名札、二つ目の prompt が頼みごとです。公式はこの呼び出しを inference(モデルに考えさせる仕事)と説明しています。

呼ぶときは、どの相談役かと、頼みたい用件の二つを渡します。

内線で、相手の名札と用件の二つを伝えています。どちらが欠けても呼べません。

つまり、呼ぶときは名札と頼みごとを渡します。

返ってくるのは、答えだけが書かれた紙ではありません。答えの欄と、そのほかの欄がある一枚の紙です。

公式の手順どおりに試すと、{"response": "..."} の形で返ってきます。モデルのページも、response は生成された文章、usage はその依頼の使用量の記録だと説明しています。

同じページには、頼みごとに添えられる指定も並んでいます。max_tokens は返事の長さの上限で、既定は 256 です。temperature は返事のばらつきで、既定は 0.6 です。

返事の紙には、答えの欄と、どれだけ働いたかの欄が付いています。

返事の紙には、答えの欄と、どれだけ働いたかの欄が並んでいます。

つまり、返事は答えと使用量が入った一枚の紙です。

配送する前に、手元で一度呼んでみたくなります。Wrangler には、そのための試運転の命令があります。

npx wrangler dev を実行すると、公式の説明では localhost:8787 のような住所が示され、そこを開くと返事を確認できます。確認できたら npx wrangler login で店主として名乗り、npx wrangler deploy で全国の窓口へ配送します。

ただし公式は、手元での開発中であっても Workers AI は必ず Cloudflare のアカウントに接続してモデルを動かすため、利用の費用が発生すると注意しています。

つまり、手元の試運転も、本番と同じ「呼んだ 1 回」として扱われます。

ここで紹介した内線が、いま読んでいる Cloudflare Lab でどう使われるかを見ます。

Cloudflare Lab は Phase 4 で、店舗登録票に ai の一行を足し、第 16 章の目覚まし時計から起きたマニュアルが env.AI.run を呼ぶ予定です。頼みごとには、前日と当日の出典ページの差分を入れます。実装と実測(返事の長さと所要時間)は実装後に追記します。

  • AI binding は、マニュアルと相談役をつなぐ内線です。
  • 呼ぶときは、名札と頼みごとの二つを渡します。
  • 返事には答え(response)と使用量(usage)が入ります。

この節で出てきた言葉を、つながりの順に並べると次のようになります。

図のラベル: 店舗登録票の一行 ai の binding / 引き出しの受話器 env.AI / 名札と頼みごとを渡す env.AI.run / モデルに考えさせる inference / 返事の紙 response と usage / 手元で試す wrangler dev

次の節では、その作業量をどう数え、どこまで無料かを見ます。

この節のチェック

問 1Worker を Workers AI につなぐために作るものはどれですか?

問 2公式が示している、店舗登録票(wrangler.jsonc)に足す設定はどれですか?

問 3作った内線は、マニュアルの中でどの名前で使えますか?

問 4公式の例で env.AI.run に渡している二つのものはどれですか?

問 5モデルのページが説明している、返ってくるものの中身はどれですか?

最終更新日: