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1-2 リクエストが辿る道

Plan: なし費用: 0円Wrangler 4.126.0公式ドキュメント取得日 2026-08-26
電話帳を引いて受付窓口へ向かう客
名前を電話帳で調べると、向かう受付窓口が決まります。

知らない店へ電話するときは、まず店名から番号を調べます。番号が分からないままでは、用件を伝える相手も決まりません。

いま読んでいるこのサイト(Cloudflare Lab)にも名前はあります。でも、その名前がどの入口を示すかで、Cloudflare の受付を通るかどうかが変わります。

ここでは、電話帳、受付、棚、本社の順に見ます。技術の名前は、その日常の道に置いてから覚えます。

Learning goals

この節でできるようになること

  • 名前から接続先を調べる役割を自分の言葉で説明できる
  • 受付を通る道と本社へ直行する道を比べられる
  • 受付で返事が作られる流れを順番に説明できる
  • 自分の端末で受付を通った印を確かめられる

たとえるなら、cloudflare-lab.osdse.workers.dev は店名です。お客さんは電話帳を引き、連絡に使う番号を知ってから店へ向かいます。

この電話帳をインターネットでは DNS(ディーエヌエス) と呼びます。名前から IP address(接続先の番号) を調べる役割があります。

実物では、ブラウザへ URL を入れると、端末が名前の接続先を調べます。その返事をもとに、ページを求める通信を送ります。

店名から電話番号を調べるお客さん
お客さんは店名を手がかりに、連絡先の番号を調べます。

電話帳はページそのものを渡しません。店へ連絡するための番号を案内します。

つまり、ページを取りに行く前に、名前から入口を調べています。

2. 電話帳に窓口の番号を載せるか、本社直通を載せるか(proxied と DNS-only)

Section titled “2. 電話帳に窓口の番号を載せるか、本社直通を載せるか(proxied と DNS-only)”

電話帳に受付の番号を載せれば、用件は必ず受付を通ります。本社直通の番号を載せれば、受付は通りません。

Cloudflare では、受付の番号を載せた状態を proxied(プロキシする状態) と呼びます。本社直通の番号を載せた状態は DNS-only(電話帳だけを使う状態) と呼びます。

実物では、proxied の名前には Cloudflare 側の番号が返ります。DNS-only の名前には元の置き場へ向かう番号が返るため、Cloudflare の受付機能は使われません。

窓口経由と本社直行の二つの道
電話帳に載せる番号によって、窓口経由か本社直行かが変わります。

上段の用件はオレンジ色の受付を通り、下段の用件は本社へ直行します。電話帳の設定が、その後の道を分けます。

つまり、名前が同じでも、載せる番号で通る場所が変わります。

3. 窓口で何が起きるか(Cache と Worker)

Section titled “3. 窓口で何が起きるか(Cache と Worker)”

受付スタッフは、お客さんの用件票を読みます。守りの決まりを確認し、棚に写しがあれば渡し、必要な用件だけ本社へ取り次ぎます。

Cloudflare では、通信を守る処理、Cache(キャッシュ=棚の写し)、Workers の実行などが窓口側で行われます。すべての用件が同じ処理を通るわけではありません。

実物では、設定と求められた URL によって返事の作り方が変わります。

受付で守りの決まりに合わない用件なら、そこで止める構成もあります。棚に写しがあれば、本社へ同じ品を取りに行かず返せます。Worker が用件に合わせて返事を作る構成もあります。

用件票を見て棚か本社を選ぶスタッフ
窓口は用件を見て、その場で渡すか本社へ尋ねるかを決めます。

スタッフは用件を見て、その場で返せるかを判断します。本社へ連絡するのは、必要なときだけです。

つまり、受付は単なる通り道ではなく、返事を作れる場所です。

店へ行く道をまとめると、電話帳で入口を調べ、近い受付へ行き、スタッフに応対してもらうか、棚の写しを受け取ります。そこに無ければ本社へ問い合わせます。

Cloudflare の正式な流れでは、DNS の応答後に Cloudflare Network へ通信が届きます。その後の処理は、設定された Worker、Cache、Origin server などが担います。

  1. 1
    お客さん

    ブラウザで店の名前を開きます。

  2. 2
    電話帳

    名前に対応する接続先を調べます。

  3. 3
    一番近い受付窓口

    Cloudflare のネットワークへ用件が届きます。

  4. 4
    スタッフと棚

    スタッフがマニュアルに従うか、棚の写しを渡します。

  5. 5
    本社

    窓口だけで済まない用件を取りに行きます。

ここからは正式な名前で確認します。

Cloudflare を通る HTTP リクエストの経路1 利用者ブラウザが URL を開く2 DNS 解決anycast IP を受け取る3 Cloudflare最寄りのデータセンター4 Worker / Cache処理または保存済み応答5 Origin / Asset必要な内容を取得

矢印は行きだけでなく、返事が戻る道も表します。Cloudflare Lab では、Worker と Static Assets の場所で返事が完成します。

道を逆からたどると、返事を作った場所も考えやすくなります。本社の内容が古いのか、棚の写しが古いのかで、確認先は違います。まず道を分けると、闇雲に全設定を触らずに済みます。

つまり、どこで返事が作られたかを見れば、調べる場所を絞れます。

品物に添える控えを見るように、返事にも通った場所の印が残ります。画面の見た目ではなく、返事に付いた控えを確認します。

この控えを HTTP headers(返事に付く情報欄) と呼びます。server: cloudflare は Cloudflare が返事を扱った印で、cf-ray は処理を追うための印です。

次の命令は「本文を受け取らず、返事の情報欄だけを見る」ものです。文字列を読めなくても大丈夫です。

Terminal window
curl -sI "$LAB_BASE_URL/"

実行後に server: cloudflarecf-ray を探します。第2章の実測では、末尾が KIXcf-ray と、x-clf-lab: 1 が返りました。

curl は画面を表示するための道具ではなく、返事を観察する道具として使っています。見た目が正しくても、想定した受付を通ったとは限りません。だから情報欄の印も合わせて見ます。

つまり、返事の情報欄を見れば、Cloudflare と自前 Worker を通ったことを確かめられます。

同じ確認を繰り返せることも大切です。

  • 最初に電話帳で、店の名前から接続先を調べます。
  • 受付の番号を載せたときだけ、用件が Cloudflare を通ります。
  • 返事の情報欄を見れば、通った場所の印を確認できます。

この節で出てきた言葉を、つながりの順に並べると次のようになります。

図のラベル: 店の名前 ドメイン / 電話帳で番号を引く DNS / 受付の番号を載せる proxied / 本社直通を載せる DNS-only / 受付で返事を作る Cache・Worker / 返事の情報欄で確かめる server・cf-ray

次の節では、受付で働く出張スタッフの仕組みを見ます。

この節のチェック

問 1店の名前(ドメイン)から接続先の番号(IP address)を調べる仕組みは何ですか?

問 2電話帳に「受付窓口の番号」を載せて、通信が必ず Cloudflare を通る状態を何と呼びますか?

問 3DNS-only(灰色雲)にすると、どうなりますか?

問 4返事の情報欄(HTTP headers)で、Cloudflare が返事を扱った印はどれですか?

問 5受付窓口(Cloudflare)でできることとして正しいものはどれですか?

最終更新日: