17-1 窓口の相談役(Workers AI とは)
窓口には、スタッフだけでは決められない用件が来ます。「この長い書類を三行にまとめてほしい」「この問い合わせはどの係の担当か」といった相談です。
こうしたときに、専門の相談役を席へ呼べると助かります。ずっと常駐させるのではなく、呼ばれた時だけ来て、済んだら帰る形が理想です。
いま読んでいるこのサイト(Cloudflare Lab)にも同じ困りごとがあります。第 16 章の目覚まし時計は出典ページの生死を毎日確かめますが、「何がどう変わったか」を読んで判断するのは作者の仕事のままです。
Learning goals
この節でできるようになること
- 呼んだ時だけ来る相談役という考え方を日常語で説明できる
- Workers AI がどこで動くかを説明できる
- 頼める仕事の種類を三つ以上あげられる
- どのプランで使えるかを言える
1. 呼んだ時だけ来る相談役
Section titled “1. 呼んだ時だけ来る相談役”専門家を店に常駐させると、相談が無い日も席と給料が要ります。呼んだ時だけ来てもらえるなら、来てもらった回数だけの負担で済みます。
Cloudflare では、この相談役を Workers AI と呼びます。公式は、拡張・保守・使っていない設備への支払いを気にせずに AI のモデルを serverless な形で動かせる仕組みだと説明しています。
第 2 章の出張スタッフ(Workers)と考え方は同じです。呼ばれた時だけ働くので、待機のための費用が発生しません。
左は席に座り続ける常駐の相談員、右は呼ばれてから来る相談役です。右は空いている時間に費用が発生しません。
つまり、Workers AI は常駐させない相談役です。
2. 何を頼めるか
Section titled “2. 何を頼めるか”相談役は一人ではありません。文章を書くのが得意な人、写真を見て何が写っているかを答える人、というように分かれています。
公式は、Workers AI には人気のある公開モデルが選んで揃えてあり、画像の分類(image classification)、文章の生成(text generation)、物体の検出(object detection)などができると説明しています。その一覧は model catalog と呼ばれ、公開されているモデルが 50 個以上あります。
どのモデルにどんな得意分野があるかは、次の節で名簿の読み方として扱います。ここでは「文章だけではない」と押さえておけば十分です。
机の上に、文章・画像・音声の依頼票が並んでいます。相談役はそれぞれの得意分野に応じて選びます。
つまり、頼める仕事は文章づくりに限りません。
3. どこで動くか
Section titled “3. どこで動くか”相談役はどこかの部屋で働きます。その部屋が遠いほど、返事が返ってくるまで待つことになります。
公式は、Workers AI が Cloudflare の global network 上の GPU(画像や AI の計算が得意な装置)でモデルを動かすと説明しています。呼び出す側は、Workers からでも、Pages からでも、Cloudflare API 経由でどこからでも構いません。
相談役の席は、第 1 章の受付カウンター網の中にあります。窓口のスタッフから見れば、内線で呼べる近い相手です。
相談役の席は、窓口のある建物の中に置かれています。遠くの本社へ問い合わせる形ではありません。
つまり、モデルは Cloudflare のネットワーク上で動きます。
4. まわりの道具とプラン
Section titled “4. まわりの道具とプラン”相談役を使い始めると、「同じ相談を何度もしている」「過去の資料の中から探して答えてほしい」という要望が出てきます。
公式は、Workers AI が開発者向けの土台の一部であり、AI Gateway(結果の使い回し・回数の制限・失敗時のやり直しなどを見張る仕組み)や Vectorize(意味の近さで探せる保管庫)と組み合わせられると説明しています。
使えるプランは Free and Paid plans の両方です。公式は Workers AI が Generally Available(正式提供)だと明記しています。無料でどこまで使えるかは、第 17-4 節で数字を見ます。
つまり、正式提供の相談役を、無料のプランからでも使えます。
Cloudflare Lab での使われ方
Section titled “Cloudflare Lab での使われ方”ここで紹介した相談役が、いま読んでいる Cloudflare Lab でどう使われるかを見ます。
Cloudflare Lab は Phase 4 で、二つの仕事を相談役に頼む予定です。一つは出典ページの変更点の要約、もう一つは検証ログの分類(成功・失敗・要確認)です。どちらも毎日の作業で、人が読むと時間がかかります。実装と実測(選んだモデルと 1 回あたりの所要時間)は実装後に追記します。
つまずきやすいところ
Section titled “つまずきやすいところ”この節のまとめ
Section titled “この節のまとめ”- Workers AI は、呼ばれた時だけ来る相談役です。
- モデルは Cloudflare の global network 上の GPU で動きます。
- 文章・画像・音声など、得意分野の違うモデルが 50 個以上あります。
この節で出てきた言葉を、つながりの順に並べると次のようになります。
図のラベル: 窓口で困った相談 / 呼べる相談役 Workers AI / 常駐させない serverless / Cloudflare の網の中 global network の GPU / 得意分野の名簿 model catalog / 文章・画像・音声の仕事
次の節では、相談役の名簿の読み方を見ます。
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