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19-4 手で作った物を取り込む(import)

Plan: Free費用: 0円Wrangler 4.126.0公式ドキュメント取得日 2026-08-27
手で作った物は、設計図と控えの両方に取り込んで初めて扱えます。

すでに営業している店に、後から図面を作る場合を考えます。棚も看板も現物はあるのに、図面には一本の線もありません。図面を新しく引いただけでは、大工は「まだ何も無い」と思って同じ棚をもう一つ作ろうとします。

いま読んでいるこのサイト(Cloudflare Lab)も同じ状態です。第 1 章から第 18 章までの設定は画面から作ったので、設計図にも控えにも載っていません。

この節では、すでにある物を設計図の側へ引き取る手順を見ます。

Learning goals

この節でできるようになること

  • 道具が管理できる範囲がどこまでかを説明できる
  • 取り込みが二つの作業からできていることを言える
  • 取り込みが終わったことをどう確かめるかを説明できる
  • 取り込みが種類ごとの作業である理由を言える

大工が把握しているのは、自分が建てた物と、後から「これも頼む」と伝えられた物だけです。伝えていない棚は、そこにあっても図面には存在しません。

公式もこの点を最初に説明しています。Terraform が管理できるのは、自分が作った設定か、後から明示的に伝えられた設定だけです。管理下にある物を把握するために、二種類のファイルを使います。configuration file.tf で終わる設計図)と、state file(呼び名と実物を対応づける控え)です。

画面から設定した物や、外から直接注文して作った物は、この控えに番号が入っていません。だから道具からは見えません。

設計図にも控えにも無い物は、道具から見えていません。

現場には棚がありますが、図面にも控えにも線がありません。この状態では、道具は棚の存在を知りません。

つまり、手で作った物は、設計図と控えに載るまで道具の外側にあります。

2. 設計図と控えの両方に載せる

Section titled “2. 設計図と控えの両方に載せる”

引き取りの作業は二つに分かれます。図面に線を引く作業と、控えに「この線は現場のこれ」と書き込む作業です。

Cloudflare は、この二つを助ける道具 cf-terraforming を用意しています。公式によれば、指定した種類の設定を口座や電話帳の単位でまとめて取り出し、設計図の文章を作ってくれる道具です。macOS では次の 2 行で入ります。

Terminal window
brew tap cloudflare/cloudflare
brew install cloudflare/cloudflare/cf-terraforming

まず、generate という命令で設計図の文章を作り、ファイルに書き出します。次に、import という命令を使うと、控えに載せるための命令の一覧が出てきます。その一覧を 1 行ずつ実行すると、控えに載ります。

Terminal window
terraform import cloudflare_record.[resource-name] [zone-id]/[record-id]
取り込みは、設計図を起こす作業と控えに載せる作業の二つです。

左の設計図に線が引かれ、右の控えにも行が増えます。両方そろって初めて引き取りが済みます。

つまり、取り込みは「文章を作る」と「控えに載せる」の二段構えです。

引き取りが済んだかどうかは、見積書を出せば分かります。図面と現場が一致していれば、工事すべきことは何も残りません。

公式もこの確かめ方を示しています。設計図の文章を作っただけで差分を見ると、控えに無いので「新しく作る」と出ます。公式の例では 4 つの行に対して Plan: 4 to add, 0 to change, 0 to destroy. と表示されます。

控えに載せた後にもう一度差分を見ると、No changes. Infrastructure is up-to-date. と出ます。ここまで来たら引き取りは完了です。

差分が空になれば、取り込みは完了しています。

紙の上の工事の欄が空になっています。空であることが、図面と現場が一致した証拠です。

つまり、差分が空になるまでが取り込みの作業です。

引き取りは店ごと一括ではなく、「棚を全部」「看板を全部」と種類ごとに進めます。

公式が示す使い方でも、実行する命令、連絡先のメールアドレス、合鍵、口座または電話帳の指定に加えて、取り出す設定の種類を毎回指定します。扱える種類の一覧は Terraform の説明書に載っています。

また、控えに載せる命令は一覧として出てくるだけで、実行は自分で 1 行ずつ行います。公式は、これが現時点では手作業であり、将来自動化される可能性があると書いています。

ここで紹介した取り込みが、いま読んでいる Cloudflare Lab でどう使われるかを見ます。

Cloudflare Lab では、第 3 章で画面から作った電話帳の行を最初の対象にする予定です。設計図の文章を作り、控えに載せ、差分が空になることを確かめるところまでを 1 種類で通します。実測(取り込んだ行の数、差分が空になるまでにやり直した回数)は実装後に追記します。

  • 道具が扱えるのは、自分が作った設定と、後から伝えた設定だけです。
  • 取り込みは、設計図の文章を作る作業と、控えに載せる作業の二つです。
  • 差分が空(No changes.)になれば、取り込みは完了です。

この節で出てきた言葉を、つながりの順に並べると次のようになります。

図のラベル: 画面から作った設定 / 控えに番号が無い 道具から見えない / 設計図の文章を作る cf-terraforming / 控えに載せる terraform import / 差分を見る terraform plan / 差分が空になる No changes

次の章では、店の裏口から Cloudflare まで専用の通路を掘ります。

この節のチェック

問 1公式によると、Terraform が管理できる設定はどれですか?

問 2cf-terraforming はどんな道具ですか?

問 3設計図の文章を作っただけで差分を見ると、どう表示されますか?

問 4取り込みが終わったことを確かめる表示はどれですか?

問 5cf-terraforming の import を実行すると何が得られますか?

最終更新日: