7-4 無料の範囲と、帳簿(D1)との使い分け

付箋ボードを使う前に、「1 日にどれだけ貼れるか」「どのくらいの大きさまで貼れるか」を知っておくと、設計で迷いません。
いま読んでいるこのサイト(Cloudflare Lab)は Free plan なので、この節の無料の数字がそのまま上限です。
ここでは、料金の単位、無料の範囲、大きさの上限、帳簿との使い分けの順に見ます。
Learning goals
この節でできるようになること
- 料金が付箋ごとに数えられることを説明できる
- Free plan の 1 日の回数と保存量を数字で言える
- 見出し・中身・裏書きの大きさの上限を言える
- KV と D1 のどちらを使うかを判断できる
1. 料金の単位
Section titled “1. 料金の単位”付箋ボードの料金は、付箋を何枚扱ったかで数えます。壁の広さや日数ではありません。
公式は、読み・書き・はがしの料金は付箋 1 枚ごとに数えると説明しています。まとめ読みも枚数ぶん数えられます。種類は、Keys read(読んだ枚数)、Keys written(貼った枚数)、Keys deleted(はがした枚数)、List requests(一覧の回数)、Stored data(置いてある量)の五つです。
公式が明記しているのは、持ち出しの料金(egress)はかからないこと、存在しない見出しを引いた場合も数えられること、画面や wrangler からの操作も同じく数えられることです。

料金の目盛りは、読み・書き・はがし・一覧の四つです。これに置いてある量が加わります。
つまり、料金は付箋の枚数と回数で、持ち出しは無料です。
2. 無料の範囲
Section titled “2. 無料の範囲”無料で使える範囲は、1 日あたりの回数と、置いておける量で決まっています。
公式の料金表では、Free plan は 1 日あたり読み 100,000 回、書き 1,000 回、はがし 1,000 回、一覧 1,000 回で、置いておける量は 1 GB です。すべての上限は毎日 00:00 UTC にリセットされます。
公式は、どれか一つでも超えると、その種類の操作は以後エラーになると注意しています。読みだけ桁が二つ大きいのは、KV が読むために作られているからです。
- 読み(Free)
- 100,000 回 / 日
- 書き(Free)
- 1,000 回 / 日
- はがし(Free)
- 1,000 回 / 日
- 一覧(Free)
- 1,000 回 / 日
- 置いておける量(Free)
- 1 GB

無料の範囲は 1 日ごとに区切られ、日付が変わればまた使えます。
つまり、無料は 1 日に読み 100,000 回・書き 1,000 回・合計 1 GB です。
3. 大きさの上限
Section titled “3. 大きさの上限”付箋そのものの大きさにも上限があります。長すぎる見出しや、大きすぎる中身は貼れません。
公式の制限表では、Key size(見出し)は 512 バイト、Value size(中身)は 25 MiB、Key metadata(裏書き)は 1,024 バイトまでです。Namespaces per account(ボードの枚数)は 1,000 枚まで、1 枚に置ける量は Free plan で 1 GB です。
1 枚のボードに置ける付箋の枚数に上限はありません。1 回の呼び出しから外部へ出せる操作は 1,000 回までです。

見出し・中身・裏書きには、それぞれ測れる上限があります。
つまり、見出し 512 バイト・中身 25 MiB・裏書き 1,024 バイトです。
4. 帳簿との使い分け
Section titled “4. 帳簿との使い分け”どちらも保存する場所ですが、帳簿(D1)と付箋ボード(KV)は得意なことが違います。迷ったら、探すかどうかで分けます。
公式は、KV は read-heavy で写しが効く仕事に向くとし、静的な資産の配信、設定、利用者の好み、許可リストを挙げています。同じ見出しを毎秒何十回も書き替える使い方には向かず、その場合は Durable Objects を勧めています。
一方で D1 は、公式が SQLite の上に作られた、問い合わせできる relational database だと説明しているとおり、条件で探したり集計したりする場所です。
付箋ボード(KV)を選ぶ
帳簿(D1)を選ぶ

行き先は「探すかどうか」で決まります。探すなら帳簿、引くだけなら付箋ボードです。
つまり、読むのが多い一言は付箋ボード(KV)、記録と検索は帳簿(D1)です。
Cloudflare Lab での使われ方
Section titled “Cloudflare Lab での使われ方”ここで紹介した数字が、いま読んでいる Cloudflare Lab でどう効くかを見ます。
Cloudflare Lab は Free plan で、検証は 1 日に数回なので、書きも一覧も 1 日 1,000 回に十分収まります。貼るのは短い要約だけなので、中身の 25 MiB にも遠く届きません。実測は実装後に追記します。
つまずきやすいところ
Section titled “つまずきやすいところ”この節のまとめ
Section titled “この節のまとめ”- 料金は付箋ごとの読み・書き・はがし・一覧と、置いてある量で数え、持ち出しは無料です。
- Free plan は 1 日に読み 100,000 回、書き・はがし・一覧が各 1,000 回、合計 1 GB です。
- 見出し 512 バイト・中身 25 MiB・裏書き 1,024 バイト、ボードは 1,000 枚までです。
この節で出てきた言葉を、つながりの順に並べると次のようになります。
図のラベル: 料金の単位 Keys read / written / deleted / 一覧と保存量 List requests / Stored data / 持ち出しは無料 egress なし / Free の 1 日 読み 100,000・書き 1,000 / 合計 1 GB・ボード 1,000 枚 / 大きさ 512 バイト / 25 MiB / 1,024 バイト / 読むのが多い値は KV 記録と検索は D1
次の章では、画像やファイルなど大きな荷物を置く倉庫(R2)を見ます。
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