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11-2 何もしなくても働く警備(DDoS protection)

Plan: Free費用: 0円Wrangler 4.126.0公式ドキュメント取得日 2026-08-27
入口の警備は、頼まなくても最初から立っています。

新しく店を開けたとき、警備の会社に電話をかけて契約するのが普通です。ところがこのチェーンでは、窓口を借りた時点で警備員がもう入口に立っています。

いま読んでいるこのサイト(Cloudflare Lab)でも同じです。前の節で見た押し寄せへの備えは、Phase 1 の公開の時点ですでに効いていました。ただし、効いていることを自分で確かめられなければ、あるとは言えません。

この節では、どこまでが既定か、何を見て気づくか、攻撃をどう知らされるか、後から何を見返せるかの順に見ます。

Learning goals

この節でできるようになること

  • DDoS protection がどのプランで有効かを言える
  • 検知が本物のお客さんを遅くしない理由を説明できる
  • 攻撃の知らせがどこに届くかを言える
  • Free plan で見られる記録の範囲を言える

1. 頼まなくても立っている(DDoS protection)

Section titled “1. 頼まなくても立っている(DDoS protection)”

普通の警備は、契約して、料金を決めて、人数を決めてから始まります。契約を忘れれば入口は無防備なままです。

Cloudflare では、この入口の警備を DDoS protection と呼びます。公式の製品ページには「すべてのプランで利用可能」と書かれており、機能の一覧表では Free から Enterprise まですべての列が「Yes」です。別のページでは、すべてのプランとサービスの利用者に、量を測らず上限も設けずに提供すると説明されています。

つまり、有効にする作業も、使った量に応じた追加料金もありません。

警備はどのプランでも同じように立っています。

どのプランの札の下にも、同じ警備員が立っています。プランの違いは、この後の節で出てくる調整の幅に現れます。

つまり、入口の警備は申し込むものではなく、最初からあるものです。

2. 列の脇で見比べる(out of path)

Section titled “2. 列の脇で見比べる(out of path)”

警備員が一人ひとりを呼び止めて調べれば、行列は必ず遅くなります。

Cloudflare では、この検知を Autonomous DDoS Protection Edge が担い、攻撃を自動で検知して緩和すると公式は説明しています。しかも分析は out of path、つまり通信の通り道の外で行われます。用件票の写しを列の脇で見比べる形なので、遅れを生まず、性能にも影響しません。

見比べる材料は公式に挙げられています。通信の送り元と宛先や速さ、用件票の中身(ヘッダ・利用者の名乗り・パス・ホスト・方式)、そして本社が返した誤りの種類とその割合です。

行列の脇で写しを見比べるので、本物のお客さんは待たされません。

写しを見比べる係は列の脇にいます。本物のお客さんは、この係の存在に気づかないまま通ります。

つまり、検知は通り道の外で行われるので、普段の速さを損ないません。

3. 攻撃が来たら知らせが届く(HTTP DDoS Attack Alert)

Section titled “3. 攻撃が来たら知らせが届く(HTTP DDoS Attack Alert)”

警備が黙って仕事をしていると、店主は何も知らないままです。「昨日の夜、こういう人たちが来たので追い返しました」という知らせが要ります。

Cloudflare では、この知らせを通知として受け取れます。公式は、L3/4 と L7 の攻撃について、およそ 1 分以内のほぼ即時の通知を設定できると説明しています。その中の HTTP DDoS Attack Alert は、1 秒あたり 100 リクエストを超える HTTP 攻撃を緩和したときに届き、すべての Cloudflare プランに含まれます。

通知には、攻撃の説明、検知と緩和の時刻、攻撃の種類、最大の速度、対象(zone・ホスト・IP アドレス)、当たったルールの ID と説明が入ります。設定は次の経路です。

攻撃を止めたことは、知らせとして店主の手元に届きます。

警備からの知らせが店主の手元に届きます。読んでも作業は要りません。公式も「受け取ったときに必要な対応はない」としています。

つまり、攻撃は止まったうえで、事後に知らされます。

4. 後から見返す場所(Security Events)

Section titled “4. 後から見返す場所(Security Events)”

通知はその場かぎりです。「先月は何回来たのか」を見たいときは、残っている記録をたどることになります。

公式は、L7 の出来事を Security Events の画面で見られると説明しています。緩和された HTTP の攻撃は、この画面に HTTP DDoS の出来事として並びます。同じ内容は Cloudflare Logs からも取り出せます。

ただし見られる範囲はプランで変わります。公式の一覧表では、WAF/CDN の利用者のうち Free plan は「Sampled logs only」(抜き取りの記録のみ)で、Security Events の画面が使えるのは Pro 以上です。

ここで紹介した既定の警備が、いま読んでいる Cloudflare Lab でどう働くかを見ます。

Cloudflare Lab は Free plan なので、記録は抜き取りの範囲までです。自分のドメイン(zone)を持った後に、まず HTTP DDoS Attack Alert の通知を作る予定です。作成後は、通知の名前と最初に届いた知らせの内容をこの節へ追記します。

  • DDoS protection はすべてのプランで既定で有効で、申し込みは要りません。
  • 検知は通り道の外(out of path)で行われるので、普段の速さを損ないません。
  • 攻撃はおよそ 1 分以内に通知され、Free plan の記録は抜き取りの範囲です。

この節で出てきた言葉を、つながりの順に並べると次のようになります。

図のラベル: 申し込み不要の警備 DDoS protection / すべてのプランで有効 Free から Enterprise / 列の外で見比べる out of path / 自動で検知して緩和 Autonomous Edge / 1 分以内に知らせる HTTP DDoS Attack Alert / 後から見返す Security Events

次の節では、この警備が従っている手配書の中身と、変えられる部分を見ます。

この節のチェック

問 1既定の DDoS protection が使えるプランはどれですか?

問 2攻撃の検知が普段の速さを損なわない理由はどれですか?

問 3HTTP DDoS Attack Alert が届く条件はどれですか?

問 4DDoS の通知が届くまでの目安はどれですか?

問 5WAF/CDN を Free で使う場合、DDoS の記録として見られるものはどれですか?

最終更新日: